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衛生管理者の1か月:巡視の気づきから委員会の議事録まで

衛生管理者が巡視で見つけた1つの危険を、記録、リスク評価、対策、改善、KYT とつなげ、月末の安全衛生委員会の資料と議事録まで残す1か月の流れを、安全ヨシの操作と一緒にたどります。

最終更新日:2026年10月17日

この流れでわかること

架空の物流倉庫(従業員60人)で衛生管理者をしている山田さんが、雨の日の巡視で見つけた1つの危険を、記録・リスク評価・対策・改善・KYT とつなげ、月末の安全衛生委員会の資料と議事録まで残す1か月を、安全ヨシの操作と一緒にたどります。

  1. 巡視
  2. 気づき
  3. リスク評価
  4. 対策
  5. 5S・3T
  6. KYT
  7. 委員会の資料
  8. 委員会・議事録
  9. 産業医への情報提供

1か月の流れ

1

巡視で危険を見つける衛生管理者の毎週の巡視

第1週 月曜(雨)

衛生管理者は、少なくとも毎週1回、作業場を巡視します。設備・作業方法・衛生状態に有害のおそれがあれば、直ちに必要な措置をとります(衛生管理者の職場巡視)。

山田さんの場合

雨の朝、第2倉庫の出入口の床が雨水で濡れていて、台車を押していた人が足を滑らせかけたのを見つけました。その場で床を拭き、注意の表示を出しました。

安全ヨシでは

  1. 改善 タブの 巡視 で 巡視を記録 を押し、「今週、実際に職場巡視を実施しましたか?」で 実施した・指摘事項あり を選びます。
  2. 「今日のチームを記録する」で場所・同席者・日時を入れて 開始する → を押すと、巡視の記録として気づきの入力に進みます。
2

気づきとして記録する写真と 5W1H で、その場で

同じ日

見つけたことは、いつ・どこで・誰が・何をしていて・なぜ・どうなりそうだったか(5W1H)で残します。けがの型(事故の型)まで書くと、重さの見当がつきます(ヒヤリハット報告書の書き方)。

山田さんの場合

  • いつ:雨の日の朝 どこで:第2倉庫の出入口 誰が:台車を押す作業者
  • 何を:荷物を積んだ台車を押して出入口を通る なぜ:雨水が入り込み床が濡れている
  • どのように:足を滑らせて転倒する 事故の型:転倒

安全ヨシでは

  1. 「ヒヤリハット(起きた出来事)」を選び、写真を2枚(近影と広角)撮ります。
  2. 01〜06 の 5W1H を入れると、文章が自動で組み立ちます。07 の事故の型で「転倒」を選びます(必須はここだけ)。
  3. 登録区分の「衛生管理者職場巡視記録として登録」がオンになっているので、巡視の詳細(有害のおそれの有無、必要な措置、担当者、期限、次回確認予定日)も入れます。衛生管理者の巡視なので、「この巡視は衛生管理者による法定巡視です」に✓が入っていることを確かめます(手順11の集計に入ります)。
  4. 保存のボタンで 保存 を押します(そのまま リスク評価へ 進むこともできます)。
3

リスクを見積もる重大性・可能性・頻度

同じ日

重大性は、合理的に想定される最も重いけがで選びます。重大性・可能性・頻度の点数を足した合計で、リスクの大きさ(Ⅰ〜Ⅳ)が決まります(リスクアセスメントのやり方)。

山田さんの場合

  • 重大性:転んで手首や腰を骨折するおそれ → 重傷 6
  • 可能性:濡れた床は見落としやすい → 可能性がある 2
  • 頻度:毎日、何度も通る → 頻繁 4

合計 12 点で Ⅳ。すでに床を拭いて表示を出したことを、暫定措置として残します。

安全ヨシでは

  1. 気づきを開き リスクを評価する → を押すと、写真・5W1H・事故の型が引き継がれます。
  2. 文章(災害のシナリオ)を確かめ、頻度・可能性・怪我の重さを順に選びます。怪我の重さは、想定される傷病(骨折 など)を選ぶと推奨の点数が出ます。
  3. リスクⅣなので「リスクⅣ:即時対応を検討してください」と表示されます。暫定措置を記録 で「表示・警告を行った」「責任者へ共有した」などを残します。
4

対策を決める本質・工学・管理・保護具(PPE)の順に

第1週 火曜

対策は、法令で決められたことを実施したうえで、本質的対策、工学的対策、管理的対策、保護具の順に考えます。すぐにできることと、予算が要ることを分けて、担当と期限を決めます。

山田さんの場合

  • 工学的対策:出入口に吸水マットと滑り止めシートを敷く(今週中)
  • 管理的対策:雨の日は始業前に出入口の床を点検して拭く(明日から)
  • 本質的対策:出入口に庇(ひさし)を付けて、雨が吹き込まないようにする(費用がかかるので、委員会に諮る)

安全ヨシでは

  1. リスク低減処置を考える で、本質・工学・管理・PPE のタブを選び、+ 対策を追加 を押すと、対策の入力(全11ステップ)が開きます。
  2. 対策案を入れ、対策後の頻度・可能性・重大性を選ぶと、対策後リスクサマリーに見込み(例:Ⅳ → Ⅲ)が出ます。担当・期限・費用(概算・予算申請額など)まで入れたら、右上の 途中保存 で戻ります(「対応中」として残ります)。
  3. リスク低減の計画を確認 で、対策の前と後を見比べます。
  4. 対策実施判断 で、実施の時期(即時・1ヶ月以内・今年度内)や、保留・見送りとその理由、実施予定日、担当を決めて 判断を確定して保存 → を押します。
5

対策をやり遂げる完了と、効果の確認

第2週

対策は実施して終わりではありません。終わったら、写真で残し、効果があったか、新しい危険が生まれていないかを確かめます。対策後のリスクも見積もり直します。注意喚起や教育だけでは、起きたときのけがの重さは変わらないことが多いので、重大性は無理に下げません。

山田さんの場合

マットとシートを敷き、雨の日の点検を始めました。対策後は、可能性が「ほとんどない 1」に下がりましたが、けがの重さ(重傷 6)と、毎日通る頻度(頻繁 4)は変わらないので、合計 11 点で Ⅲ。残ったリスクは、庇の設置(本質的対策)で下げることを委員会に提案します。

安全ヨシでは

  1. 対策 タブ(対策管理)で対策をタップし、開いたリスクの詳細の画面で、もう一度その対策をタップすると、対策の入力が開きます。
  2. 対策後の頻度・可能性・重大性を実際の結果に合わせて見直し(例:Ⅳ → Ⅲ)、担当・期限・費用の実績、完了日、完了写真、有効性の確認(有効だった・一部有効だった・効果不十分)と進みます。
  3. 最後の確認サマリで 対策完了 を押します。
6

5S・3T で置き場所を決める整頓と 3定

第2週

巡視では、出入口の横に台車が置きっぱなしになっていることも気になっていました。置き場所・置く物・量を決める「3定」で、通り道をふさがないようにします(5S・3T の進め方)。

山田さんの場合

出入口の横に台車置き場の区画線を引き(定位)、「台車 3台まで」と表示しました(定量)。

安全ヨシでは

  1. 同じ気づきを開き 5S・3T改善を記録する → を押します。元の気づきの写真が「改善前」になります。
  2. 改善タイトル、改善分類(3T の定位・定量)、改善後の内容(ここまで必須)と、改善後の写真2枚(近影(拡大)・広角(全景))、対応状況を入れます。「安全衛生委員会へ報告する」をオンにしておきます。
7

朝礼で KYT をするチームで行動目標を決める

第2週 朝礼

同じ気づきを題材に、出入口を使う班で KYT をして、作業の前に何を確かめるかをチームで決めます(KYT 4ラウンド法のやり方)。

山田さんの場合

チーム行動目標「雨の日に出入口を通るときは、マットの位置を確かめて、台車をゆっくり押そう ヨシ!」

指差し呼称「足元 マット ヨシ!」

安全ヨシでは

気づきを開き KYT 4ラウンドを作成する → から、基本情報、1R、2R(投票)、3R、対策の選定、4R の順に進めて保存します。

8

巡視を続ける指摘のない週も記録する

第2〜4週

毎週の巡視を続け、前回の指摘が直っているかも確かめます。指摘がなかった週も「巡視したが、報告すべき指摘はなかった」と記録しておくと、毎週巡視していることの記録になります。

安全ヨシでは

  • 指摘がない週は 実施した・報告すべき指摘事項なし を選び、巡視日・事業所・巡視者・巡視範囲を入れます。
  • 指摘なしの巡視を衛生管理者の巡視として数えるには、事業所の設定の「この事業所でのあなたの役割」を衛生管理者にしておきます。
  • その事業所での役割が衛生管理者なら、その週の巡視がまだのときに、お知らせで知らせることもできます(任意・初期設定は金曜日)。
9

委員会の資料を作る月末に、1か月分をまとめて

月末

安全衛生委員会では、労働災害やヒヤリハット、巡視の結果、リスクアセスメントと対策の進み具合などを報告します。資料は、議事録に付ける別紙と、説明用のスライドに分けておくと便利です(安全衛生委員会の進め方)。

安全ヨシでは

  1. ホームの レポート出力 から 委員会で報告する を選び、委員会の資料を作る 画面を開きます。
  2. 対象年月、出力対象の事業所、事業場名・委員会名・開催日・作成者、出力範囲(すべて など)を選びます。
  3. Excel を共有(または Excel を保存)で、議事録の別紙になる Excel を作ります。表紙、気づき・ヒヤリハット一覧、リスク評価の進捗、KYT 実施記録、5S・3T 改善一覧、巡視記録、未完了の対策、申し送り、社内横展開の候補、写真台帳のシートに分かれます。
  4. PPTX を共有(または PPTX を保存)で、説明用のスライドも作ります。リスク評価は1件ごとに「対象・現状の評価・対策案・対策後」のスライドになります。
  5. 月ごとの職場巡視結果報告書(Excel)は、レポート出力 の画面の下にある 月次レポートをプレビュー・出力 から作れます。
10

委員会で報告し、議事録に残す決まったことと宿題

翌月の委員会

委員会は毎月1回以上開き、議事の概要を働く人に知らせ、重要な議事の記録は3年間保存します。

山田さんの場合

スライドで、第2倉庫の出入口の件(Ⅳ → Ⅲ)と暫定措置、対策の完了を報告し、残ったリスクを下げるための庇の設置を提案しました。委員会では、来年度の予算に入れる方向で検討することになりました。

安全ヨシでは

  • 議事録そのものは、会社の様式で作ります。安全ヨシで作った Excel を議事録の別紙として付けると、議事録の本文は「報告した」「決まった」ことだけで済みます。
  • 別紙の Excel は、議事録と一緒に保存しておきます。
11

産業医に情報を提供する毎月の情報提供

月末〜翌月

衛生管理者の巡視の結果などを毎月産業医に提供し、事業者の同意があるなどの条件を満たすと、産業医の巡視は2か月に1回でよいとされています(衛生管理者の職場巡視)。

安全ヨシでは

  1. レポート出力 の 産業医への情報提供 で月を選ぶと、衛生管理者の巡視として記録した巡視の回数と指摘、有害のおそれ、講じた措置、未完了の措置が自動で集計されます。
  2. 追加情報、産業医名、提供者を入れて 情報提供書(Excel)を作成して共有 を押します。提供した記録が残り、産業医が受け取ったら 受領確認を記録 で受領日を付けます。

ポイント

  • 入口は1つの気づき。巡視で見つけたことを気づきとして残せば、リスク評価・5S・3T・KYT は、そこから広げられます。
  • その場で書けば、月末に書き写さなくてよい。委員会の資料は、1か月の記録から作ります。
  • 残ったリスクを委員会につなぐ。すぐにできない対策(庇の設置など)は、委員会で予算や計画として検討します。

安全ヨシは App Store で近日公開です。

出典

法令や進め方の出典は、各解説ページに載せています。

山田さんと事業場は、説明のための架空の例です。アプリの画面の文言は開発中のもので、変わることがあります。